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SPICE-Stanford Program on International and Cross-cultural Education-

SPICEとは、非営利目的の教育プログラムで、主に歴史や文化をベースに、国際的・学際的なトピックの教材を作成、提供するものである。

SPICEでは、若者たちを対象として、多様な分野(地理、経済、政治学、国際安全保障、環境、歴史学、科学、外国語、様々な芸術分野)において多角的にものをとらえる力や、批評的に考える力、決断をする能力を高めることをその責務としており、言語的、民族的、社会的多様性あふれる教育現場のニーズ、生徒たちのバックグラウンドに対応できる教材を作り出すことに力を注いでいる。

特徴的なのは、大学の学生ではなく、中学生、高校生やコミュニティカレッジの受講生を対象にした教材を作成し、教師や教育機関に対して宣伝・販売している点である。
教材は、本、CD-ROM/DVD、或いは両者から構成されており、ほとんどが$20~70の範囲内で販売されている。ひとつの教材が授業を通じて多数の生徒に行き渡ることを考えれば、決して高すぎることはないと思われる。
大学が広く一般の人々を対象とした講義を提供する場合と比べると、各教師の意識やティーチングスケジュール、学生の興味関心等に合わせてコンテンツをセレクトでき、るので、多様性、融通性、汎用性といった面での利便性も高い。

既存の学問体系にとらわれない新しいアプローチは、多様な研究を行っている大学の研究者の協力なくしては難しい。また、このような視点で作られた教材で学ぶことにより、若者たちはこれからの国際世界を考えていく上で非常に有意義なスキルを身につけることができる。
SPICEにおける世の中への問題意識、教材を創作して世の中に提供するという活動は、総じて国際社会で活躍できる人材育成に大きく貢献しているといえよう。
これは、今後日本の大学が社会への貢献、人材育成を考える上で非常に参考となる取組だと考えられる。

なお、SPICEの活動を支えているのはスタンフォード大学内のFSI(The Freeman Spogli Institute for International Studies)という組織である。主な構成員はスタンフォードのFaculty、Researchers、Visiting Scholarsで、その資金の9割近くは大学外から(寄付、州・連邦政府等からのグラント)調達されている。
FSIは、学際的・国際的で新しいテーマの研究への支援を通じて、国内外の公共政策に影響をもたらすことを目的とする団体で、SPICEの他にも多数のプログラムを展開している。

参考
SPICE:http://spice.stanford.edu/
FSI:http://fsi.stanford.edu/